公益社団法人 上越青年会議所 総務委員会が行います 「JC PRIDE 発信事業」は、各分野のリーダーと保坂理事長が対談(鼎談)を行う企画です。
対談内容は、上越タイムス誌面に掲載させていただき、幅広く地域の方に向けてJC活動を発信していこうとする事業です。
5回目の今回は、地元の上越教育大学の学生4名をお招きして「徳育(道徳教育)とはなにか、思いやりの心を育てるには」というタイトルを掲げ、学生のみなさんから学生の立場で感じていることをお話いただきました。
上越タイムス10月30日記事
【上段】
【下段】
【本文つづき】
<対談続き> ~地域ぐるみの教育活動について~
保坂理事長 地域ぐるみの活動を出来る人は時間に余裕がある人に限られる。親世代ではなかなか時間が取れず、地域ぐるみの活動は難しいのが現状。PTAの組織がそこまでの活動をできれば良いとも思うが、PTAでは難しいため、コミュニティスクールという形での活動となっている。ただ、現状はそれに関わっている人も限られた人だけになっているのでは。各家庭が地域作りに時間を費やさなければ、地域というコミュニティが出来ないと考える。今回の国府小学校との事業も、親が私たちに同調して立ち上がってくれないと、真のコミュニティはできていかないと思っている。家庭が学校に関心を持ち、学校が家庭をサポートするような関係がつくられると、良い地域が出来ると考える。
山崎 教育実習で行った学校では、岩の原ぶどう園での学習があり、地域に出て、関わりを持つ学習をしていた。
逸見 私が行ったところは、保護者同士がすごく密接で、運動会などは地域ぐるみで行なっていた。一方、違う学校では保護者参観などでも、保護者同士が挨拶をしないときもある。どちらが良いとかではなく、地域によって環境はすごく変わるということを実感した。
学校も一緒になり地域を作っていくことが大事だと思った。
後藤 私の実習校では、一週間勉強を頑張る週があり、記録をつけているのだが、家庭により生活の差が出る事を感じたし、現場の先生もそのことで実際に悩んでいたようであった。家庭との連携が大事だと実感した。
秋山 実際に保護者も、学校や地域とどのように関わりを持つのか戸惑っている部分があると思う。ただ、保護者が率先して、地域というコミュニティを作ることが大事だと、私は考える。
保坂理事長 コミュニティスクールが発展していけば良い地域になっていくはず。上越市の中でもそこに住んでいる人の意識の差で変わってくる。この地域は皆さんのような教員を志す若者と触れ合える恵まれた環境にある街。皆さんと切磋琢磨しながら地域を良くする意識を高めていきたい。
後藤 授業の仕方など学校内のことだけを見ていたが、今回話をさせてもらい、地域教育の事を考えたら、学校では学べないものがたくさんあると感じた。自分から表に出て知識を増やしたいと思う。
秋山 保護者だけではなく地域の方と繋がりを持ちたいと思ったときに、青年会議所や他の団体が活動していることを知っていることが大事だと感じた。
山崎 富山県の学校は挨拶がすごく良くて、上越市では、挨拶する子供の数が少ないと感じていた。地域の環境で子供たちにも差が出ることを実感した。地域の力による徳育というものを考える良い機会となった。
逸見 教員も一社会人として社会性を持った存在となることが大切だと感じた。
保坂理事長 教育とは答えが簡単にでるものではなく、現在の状況も簡単に変化するわけではない。ただ、仲間を増やしながらこのような活動を継続することで、それが、皆さんをはじめとした教育関係者を勇気づけることになるはず。我々も教育に携わっている世代。より良い社会にしようと様々な団体と繋がっているので、その繋がりを活かしながら活動を継続していきたい。皆さんもこれから社会に出て、実際に教育に携わるにあたり、孤独を感じたり様々な悩みがあったりと壁にぶつかるかとも思うが、仲間を増やし、今の希望に燃える初心を大切に、教師として頑張って頂きたい。
今回の記事が、JC PRIDE 発信事業 対談シリーズの最終回になります。
対談者各位、上越タイムス社をはじめとする多くの皆様に感謝申し上げます。