2024年度スローガン
第60代理事長 大島 大輔
第60代理事長 大島 大輔

~はじめに~

 子供のころ、私たちは豊かな想像力と創造力を持ち、自分に無限の可能性があることを信じていました。夢を追い、未知の世界へと羽ばたくことを恐れずにいましたが、大人になるにつれて、現実社会の制約や要求によって、自らの限界を感じるようになり、安全な目標設定にとどまることが増えてしまっているように感じます。
 1963 年に高田青年会議所、1964 年に直江津青年会議所が発足し、行政に先駆けて 1965 年に合併された高田直江津青年会議所を経て、1971 年の上越市誕生とともに上越青年会議所が誕生しました。先輩諸氏が行政に先駆けて青年会議所の合併を夢見ていたことも、自らの限界を決めず、夢を追い続けていた成果であることは間違いありません。先輩諸氏は数々の挑戦を行い、成果を積み重ねてきました。これまでの成功は、情熱と努力の賜物です。我々はそのバトンを手に、未来への夢と希望を胸に、さらなる地域発展を目指していきます。
 今年度、上越青年会議所は創立 60 周年を迎えます。この節目の年に、改めて我々が持つ無限の可能性を信じたいと思います。現代社会には数々の社会問題が存在しています。人口減少、地域コミュニティの弱体化、持続可能なまちづくりへの課題など、これらの問題に直面することは避けられません。しかし、これらの課題は私たちにとって単なる障害ではなく、成長の機会でもあります。上越青年会議所は、これまでの経験と知識を活かしつつ、新しいアイデアと前向きな行動によって、地域社会の変革と発展に寄与する役割を果たす使命を担っています。
 今年度は、Break the limit ~限界のその先へ~ のスローガンのもとに活動を行います。あるべき姿を理想と掲げ、妥協することなく最大限の熱量を持って活動することにより、自ずと限界のその先へ辿り着けます。その先には、一人ひとりのメンバーが自発的に行動し、指示が無くても目標に向かって共に歩んでいく組織が醸成していきます。自分の能力はこんなものだ、上越市を良くしたいけど JC 活動はここまでしかできないといった、自分の限界を打破し、一人ひとりが限界のその先へ到達すれば、必ずや明るい豊かな上越が実現できることを確信します。

~会員拡大~

 組織が活動・運動を行うための重要な要素に、同じ志を持つ仲間作りがあります。魅力があり、入会したいと思って頂ける組織を作り、多くの理解者を得ることで、より質の高い活動・運動が展開できます。
 また、より大きな活動・運動を行うためには、会員数の拡大が必要となります。かつては会員数が 100 名以上いるビッグ LOM と言われてきました。近年は、卒業生の数が新入会員の入会数を上回ることが増え、年々会員数が減少している状況です。今年度は、55 名の会員数でスタートを切ります。我々が掲げる地域活性化の活動推進のためにも、会員拡大は最優先課題となります。メンバー一人ひとりが危機感と当事者意識を持ち、地域課題に共に向き合う仲間を求め会員拡大を行っていきます。

~組織運営と会員交流~

 組織が円滑に活動・運動を行うためには、組織運営と会員間の交流が大切になります。コロナ禍で減っていた対外事業の数も戻ってきましたが、LOM 内の熱量は、未だコロナ前に比べ戻りきっていないように感じます。学びの多い対外事業への積極的な出席を促し、会員全体を巻き込んだ組織運営、熱量の高い組織作りを目指します。
 コロナ禍のオンライン例会の影響もあり、なかなか対面式の例会に積極的に出席しないメンバーが増えているのも事実です。この事実をしっかりと受け止め分析し、出席したいと思える例会設営を行います。メンバーが一堂に会することのできる例会の意義を改めて共有しながらも、会員交流、情報交換はもちろんのこと、出席したメンバーが何か一つでも学びを持ち帰ることのできる例会を実践します。限りある時間を使っていることを意識し、メンバーにとって、実りがあり、忘れられない時間を過ごすことができる機会を創出します。

~一生涯の仲間作り~

 上越青年会議所の新入会員は、年齢も職種も違う同期メンバーとともに、オリエンテーション委員会に配属となり、活動・運動を行います。オリエンテーション委員会にて、JCとは何か、JC では何をするのかを 1 年間を通して学ぶこととなります。JC に対する理解は一人ひとり違いますが、この組織の中で何をしたいか、どういった人間になりたいかを見つける年としてください。社業の中では出会うことのできない同期メンバーと活動することは、青年会議所の大きな魅力の一つであることは疑う余地もありません。社業やプライベートの時間がある中、JC 活動の時間を捻出することは、必ず自分の糧となります。同期メンバーとの活動時間を増やすことにより、より一層同期の絆が強固になるでしょう。組織を知るためには、活動に参画することが一番の近道です。様々な活動・運動を通して JCへの理解を深め、そして 2 年目以降、LOM の中心となれるような人財への成長を期待しております。

~若者への魅力発信~

 人口減少は、今や地方だけではなく日本全体の大きな課題となっています。2022 年上越市の未来を考える基礎資料によると、上越市の人口は 2025 年には約 18 万 1 千人、さらに20 年後の 2045 年には約 14 万 3 千人に減少すると推計されています。年代別の純移動数を見ると、10 代後半から 20 代前半にかけての人口流出が著しくなっています。市内の高校卒業者の進路を見ると、65.9%が進学、31.1%が就職となっており、進学者 1109 人に県外就職者 41 人を加えた 1150 名が将来 U ターンする可能性のある人だと言えます。
 上越市には、豊かな地域資源があり、様々な職種の企業があります。市外へ進学する学生は、この上越市の大きな魅力に気付けず、そのまま市外での就職を選んでいる現状があります。青年経済人が集まっている青年会議所メンバーがまさに直面している大きな問題です。人口を上昇傾向へ転じさせることは容易ではないことは間違いありませんが、流出人口の減少に向けて早急に策を講じる必要性があります。次世代を担う若者たちへ上越市の可能性を知るきっかけを与え、将来戻りたいと思えるような運動を展開します。

~創立 60 周年を迎えて~

 我々が 60 周年の節目の年を迎えることができたのも、先輩諸氏が地域にコミットしながら運動を継続してこられた賜物です。また、上越青年会議所にご理解とご支援を頂いている市民の皆様、行政関係の皆様、新潟県内の会員会議所同志の皆様に深く感謝申し上げます。この地域とともに歴史を紡いできたことに感謝をしながら新たな一歩を歩んでまいります。
 今年度は、60 周年記念式典・記念事業を開催します。地域住民の皆様、新潟県内の会員会議所同志の皆様へ感謝をお伝えするとともに、まだ十分に発信できていない、上越市の地域資源を活用した事業を展開します。また、今後 5 年間の上越青年会議所が向かう指針となるCREDO の作成を行います。先輩諸氏からつながったバトンを次の世代に確実に引き継ぐためにも、さらに地域とコミットしながら共に運動を展開できる組織を目指します。

~結びに~

 様々な団体がある中、我々は青年会議所に所属しています。自らが青年会議所を選択し、限られた時間を使い活動しています。会社のため、自己研鑽のため、または、地域や社会のため、活動している理由は人それぞれ違うかもしれません。泣いても笑っても 40 歳までしか活動できない組織であることを今一度思い返し、熱量を持って全力で運動を展開してまいります。メンバー一人ひとりが限界のその先へ辿り着いた時、未来へ繋がる 60 周年となることを確信します。

我々には無限の可能性がある
Break the limit
~限界のその先へ~

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